スライドにアイコンを使う効果|スライドデザイン研究所
考えていることや伝えたいことがある場合、言葉だけでなく「情報の視覚化」も意識したい。目で見えない抽象的な事柄を、画像(写真や図形も含む)を用いた図解によって見えるようにすることで、その情報の構造や関係性を的確に伝えることができる。
文字より画像
『A picture is worth a thousand words』
スライド作成の際も、文字だけで説明しようとせずに画像も利用したい。
なぜなら言葉よりも画像の方が内容を想起しやすく、記憶としても残りやすいからである。この現象は画像優位性効果と呼ばれ、様々な方法により多くの実験で実証されている。
そして米国の発達分子生物学者であり『ブレイン・ルール(Brain rules)』の著者であるJohn Medina博士によると、文字だけのプレゼンテーションよりも、画像を加えたプレゼンテーションの方がより理解されやすく、記憶に残りやすいという。つまり、文字ばかりのプレゼンテーションでは十分に伝わらず、忘れられやすいという事である。
また脳は文字よりも画像の方をより早く処理できる。
米国マサチューセッツ工科大学の認知科学の名誉教授Mary C. Potter博士らの研究によると、人間の脳は、目で見る画像全体をわずか13ミリ秒(約1/100秒)で処理するという。
なぜ文字は画像よりも効率が悪いのか?
脳は文字をたくさんの小さな画像として見ているため、文字の簡単な特徴を識別してはじめて単語を読めるというわけである。よって文字が多いほど脳の処理負荷が増えてしまう。
アイコンを使うメリット
スライドに写真やイラストを使うほどでもない情報には、アイコンを使う事をおすすめする。例えばこちら。
それぞれの単語を想起させるアイコンを使い図解によって視覚化することで、読み手が瞬時に構造を把握できる。
またスライドを作成する際、アイコンを配置するにあたってメッセージを構造化する必要性が高まるため、頭の中を整理できる。構造を把握しやすいことにより作業効率も上がるかもしれない。
そして何よりも、適切に構造化されたスライドは説得力が増す。
Timewitchでは全てのスライドに少なくとも1アイコンを挿入するようにしている。アイコンを入れるとなんとなく見栄えがいいから、というデザイン性だけの理由ではないのである。
この記事を作成したTimewitchについて
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